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Fall's Moon Garden

ネトゲプレイ雑記帳。現在主にトリックスター・タルタロスオンライン/たまに二次創作とかカオスログとか要は閲覧多少注意です

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さて、ようやくここの管理の人の本命が書けました(´¬`)<ゲフッ

ししたぬです
自キャラ×自キャラでとてもアイタタタタタです
(だってハマりたての頃に相手作るなんて出来なかったんだもn

とりあえず、某ssssは
下の記事にも出てるししぬこと、
このししたぬが、前提です
(ぶっちゃけssssは限りなく中の人たちの本筋に近いパラレルな気もしますg


<主成分>
・バートレット×なぎゅ
・バレンタイン(1週間程遅い)
・糖分調節を見誤った

ばっちこいなら続きからドン☆

<チラシの裏>
小説というか、ネタ的なキャラ設定とか載せておいた方がいいんだろうかと小一時間。
< /チラシの裏>

---------------キリトリ---------------










黄昏時。
薄く開かれたカーテンから茜色の光が差し込む部屋。
病床に伏せるとき以外はただの荷物置き場となってしまった自室の、机の上。
朱色の中に浮かび上がる、燃え上がるように紅い蕾の薔薇を手に取って。





そっと唇を寄せた。












__confession











「──うん、いつもの事ながら美味しいわ」
「やっぱりにぃやの作るガトーショコラがいちばん美味しいっ」

キャンプ内のリビング。
豊かに漂うチョコレートの香りと味わいに、素直に賞賛の言葉を述べるヤティマと、黒色のケーキに真っ白なホイップクリームをふんだんに載せて、その言葉通りに笑顔で頬張るぼあ。
二人の言葉に照れたように笑うと、なぎゅはちらりと横を伺い見る。
視線の先には同じように口にケーキを運ぶバートレットの姿があった。
それとなく近づいて、尋ねる。

「甘すぎるとか、ないですか?」
「いえ。……丁度いいです、俺には」

クリームの載っていない、そのままのケーキを一口運んでそう答えれば。
返って来た言葉に安堵したのか、なぎゅが破顔する。蜂蜜色の柔らかそうな髪から覗く、茶色の獣耳が、心なしか上機嫌そうに揺れる。
甘さをぐっと押さえたチョコレートケーキに、付け合せとして用意された、糖分が普通のそれより少し多めのホイップクリームは、毎年バレンタインのこの日になぎゅが作る、言わば定番のお菓子だった。
まだ兄弟がカバリアに来る前──つまり故郷の島で生活していた時、行事にはしゃぐ母親が、チョコレートを大量に買って配り歩いては余らせるそんな光景に、家に長く仕えているメイド長となぎゅとで、ケーキを作り出したのが始まりだった。気がする。
その当時は今のようなまとまった家族では決してなくて、ほんの一部分のせいで酷くギクシャクしていた。
それを、和らぎたかったのだろうか。

「ただいまー!!」

兎の耳を楽しげ揺らすぼあが、ボウルの中のホイップクリームを掬って食べかけのケーキの上に載せた所に響く、聞き慣れた居候の声。
慌しい足音と共に、薄紅色の緩いウェーブがかった髪の長身の青年がリビングに入ってくる。

「ボクの分、あるよね?!」
「はい、ティーさんの分も残してありますよ」
「ありがとう!」

ガシィとなぎゅの両手を握り締めて、煩いくらいに熱く礼を述べると、ティーと呼ばれた青年──ティベインは「着替えてくる!」と姿を消した。
落ち着きがないわね、とヤティマが溜息を零す。
ぼあがフォークを咥えながらうんうんと頷くのを苦笑して、なぎゅは机の上のホールケーキにナイフを入れて切り分けると皿に載せる。
ぼあの視線がじぃっとそこに注がれる。彼女の皿の上にはまだケーキが残っていた。

「まだ残ってますよ?」
「…うん」
「これはレイス兄さんや、他の人の分ですから、ね?」
「わかってるよっ」

だからこうして大事に食べてるの!とフォークで小さく切り分けた欠片を口に入れる。
唯一血の繋がった妹が微笑ましくて、くすりと笑いを零した。


ここのキャンプ主である長男のレーゼレイスを始め、居候している同郷出身者は皆、恋人(あるいはそれに相当する者)と共に時間を過ごす為に外出している。

折角の『恋人のイベント』だ。

普段物事に、大掛かりなイベントシーズンでさえも、全くといっていい程頓着のない兄も、愛すべきギルドマスターの少女の為に珍しく早起きして出かけて行った。
常ならば、ぼあが縋り付いて起こそうとしても目覚めない人種だが、今朝はなぎゅが食事の支度をしにキッチンへ降りて来た時既に着替えてリビングにいたというのだから、朝のジョギングから帰って来たぼあとバートレットを仰天させても無理はないだろう。
それでも実際、長男御執心のフォックスの少女の為ならば、どんな苦労も苦労と思わないだろうというのが、妹弟全員一致の認識なのだが。

それでも、このカバリア島内だけだとしても同じマイキャンプで生活する住人ならば、例え今不在であっても、こうして残しておくのが筋だろうと判断してのことだった。
ガトーショコラくらいなら一日置いても問題ないだろうし、ホイップクリームはまた作ればいい。
そんなことをなぎゅが考えていると。



カチャ、

食器の音と、すぐ傍に気配。
空になった皿をテーブルに置いて、バートレットが立ち上がる。

「…ご馳走様でした」
「いえ、お粗末様です」
「…部屋に戻ります」

短くそう言えば、そのままリビングから姿を消す。
その後ろ姿をぼんやり見送っていると、口からフォークを離したヤティマがフと苦笑した。

「まあ、ちゃんと言葉が出るようになっただけでも花丸だわね」
「向こうに居た頃はずーっと無言だったもんね」
「ホント、こっちに来てよかった、のかしらね?」
「あたしは来てよかったって思うよ!」
「フフ、私もよ」

ぎゅんもそうでしょ?と問われて、正気に戻ったなぎゅが大きな尻尾をピンと立てた。

「え、あ、はいッ」
「にぃやってば驚きすぎ」
「あら、そんなにびっくりするなんて思わなかったわ」

コロコロと笑うヤティマに、思わず気恥ずかしくなってなぎゅが俯く。
リビングの扉を見つめて何に思いを馳せていたのかは、きっと勘の鋭い姉の事だ、解っているだろう。
静かな廊下に足音が近づいてくると、扉の音と共に着替えたティベインが入って来る。
ウキウキとした面でテーブルに着くのを見てケーキを差し出すと、なぎゅは未だにフォークを進めている姉妹に向き直った。



「お皿はそのままでいいですからね」

















カーテンから漏れる色は暖かみを失って、冷え冷えとした月明かりを落とす。

冷えた空気にもやはり薔薇の蕾は存在を主張するように鮮やかな色を示していた。
恋人の瞳に似た、真紅色。
そっと手に取ってみると、メッセージカードも何もついていない、シンプルなものである事が解る。
リビングではそんな素振りは微塵も見せなかったけれど、それが却って贈り主の慎ましさが感じられて、そういう所に惹かれたんだろうかだとか思いを巡らすと、妙に気恥ずかしくなってしまう。
顔が赤くなっているのを自覚した。

「…おれも何か用意すればよかったかなぁ…」

ぽつりと。
ケーキを作るので精一杯だった、なんて言い訳にはならないだろう。
以前メイド長や住み込みの使用人たちの為と作っていた分を、そのまま今の同居人用として当てはめたから作る量がどうこうという問題ではない。それでも、前はメイド長と二人で作っていたから時間としては掛かっているのだろうけれど。
手持ち無沙汰に赤薔薇をくるくると弄んで、溜息を零す。

冷えた空気に息が白く流れ。





コンコン、

ノックの音にびく、と肩が跳ねた。
主は解っている。

「…どうぞ?」

開いたドアがキィと軋んだ音を上げる。
入って来た長身は正しく思い描いた通りの人物だった。
薄暗闇に溶ける黒い衣装に反比例して浮かび上がるような白い肌と髪。

「…明かり、点けていなかったんですか」
「ちょっと考え事していたら、忘れちゃって」

微苦笑すると、吐息が白く吐き出された。
バートレットがそれを見とめ、近づいて来れば、あっという間に二人の距離は無くなってしまった。
ほぼ頭一つ分の身長差に、なぎゅは軽く見上げ。

「あの、これ。有難うございます」
「…いえ、…余り大したものは用意出来ませんでしたし。直接渡そうとも思ったのですが…」

溜息一つ。それ以上の言葉は無い。
それでも、彼の言わんとしていることは何となく理解出来て。
くすぐったい感覚に薔薇をくるりと回すと、なぎゅは微笑む。

「いいえ、嬉しいです…本当に有難うございます」

でも、

俯いてそう続けるなぎゅの顔を、訝しげな面でバートレットが覗き込む。
思わず問い返したくなるのを抑えて、なぎゅの言葉を待つように薄い色の入ったグラスの奥の紅の瞳が見つめた。

やがて開かれた口からは、ぽつり。

「…おれ、何も準備してなくて」
「…気にしていません。俺が贈りたくてそうしただけです。それに、今日はぎゅーさんはずっと調理に掛かりきりだったでしょう」

だから気にしないで下さい、と続けようとしたが、なぎゅがふいに上げた顔を見て、言葉を呑み込む。
月の光を映し込んだような銀色の大きな瞳に、うっすらと涙が浮かんでいるのを見とめてしまったから。

「でも、おれだって何かしたかった…っ」

叫びにも似た押し殺したような声を上げて、はあっと息を吐く。
柔らかいブラウンの、三角形をした愛らしい狸の耳が、心なしかぺしょりと垂れているのを見て、ともかく落ち着かせた方がいいと判断したバートレットは、机の隣にあるベッドの脇になぎゅの腰を下ろさせた。
何かに耐えるように薔薇の茎を握り締めるなぎゅの手に自身のそれを重ねる。
刺は処理しておいて正解だったと思う。

「…そのお気持ちだけで俺は十分ですよ」
「でも……」


今日は、恋人の日と言っても過言ではない。
確かに普段口付けをしたり、身体を重ねている時にお互いの愛情を示す言葉を口にするけれど。
けれども、この日の言葉は、どこか改まっている雰囲気の、宣誓めいた独特の雰囲気がなぎゅには感じられて。
だからこそ、大切にしたいと思っていた、その筈なのに。

バートレットにはそんななぎゅの心情など知らない所だが、どこか思い詰めた感のあるその表情を見て、慎重に言葉を選ぶようにゆっくり口を開いた。

「…今年も、あのケーキをきちんと頂けましたから。あれと、貴方の気持ちだけで俺には十分過ぎるんですよ」
「あれは…家族の皆への、気持ちです。バートくんだけじゃ…」
「……でも、あのガトーショコラ。本当に俺には丁度良いんです、甘さが」

あれは、好きです。
そう囁かれて、重ねられた手に力が篭もる。
なぎゅがそろりと顔を上げると、バートレットは照れ臭いとでも言うように、そっと視線を外した。
その光景に、目尻に水滴を溜めたまま、苦笑する。



「…だって、あれは」








──あれは?






思えば、初めてメイド長とケーキを作ろうという提案をしたあの日。

誰よりも早く頭に思い浮かべた人は、たった一人の血を分けた妹でもない。
あわやという所を助けて、ここまで育ててくれた夫妻でも、ない。





───あ、丁度いい所に。坊ちゃん、甘くないケーキでしたらお召し上がりになるでしょう?

───………その言葉通りのものでしたら








言葉も滅多に交わさない、酷く冷たい印象の一つ年下の、血の繋がらない──











あぁ、自分は馬鹿だ。



恋人の瞳からぼろぼろと零れるそれに、バートレットはぎょっとするように身動ぎする。
なぎゅの肩に手を置いてそっと抱き寄せれば、細い身体はあっさり収まって。
広い胸に頬を摺り寄せれば、まるで幼子のように肩を震わせてしゃくり上げるなぎゅをあやすように小さな背中を撫でてやる。

「ッすみません、何かおかしな事」
「違う、んです…ッおれが、おれがっ…!」

きつくバートレットの服を握り締めて、なぎゅが声を絞り出す。
手を離れた薔薇が膝の上にぽとりと落ちて、所在なさそうにしていた。



ずっと、家族への感謝の気持ちばかりだと、
そうずっと思っていた。



無意識だったあの頃の自分に呆れ果ててしまう。

しゃくり上げる声が、笑いを含んだそれに変わるのを聞き取って、バートレットは怪訝そうに背中を撫でる手を止めた。

「…あの」
「…ッご、ごめんな、さいっ。何だか、お、おかしくなっちゃっ…ッ」

耐えられない、という様に抱き留めてくれていた身体を離れてベッドに倒れこむと、涙を湛えながらくすくすと笑い出す。
その拍子に薔薇は膝の上から床に投げ出され。
突然泣き出したり、笑い出したりする恋人にあれやこれやと疑問を巡らすが、もう尋ねる雰囲気でないと判断する。
所在無さげに横たわる薔薇を摘み上げて、バートレットは身体を丸くしているなぎゅの目の前に差し出した。

「……改めて、ハッピーバレンタイン」

でしたっけ、と苦笑する。

グラスの奥の薔薇色が柔らかく細められるのは、たった一人の前だけだ。

同じように微笑んで、薔薇を差し出す長く少し骨ばった白いそれごと、華奢な細い指が引き寄せる。
仄暗く月明かりに白く浮かび上がるシーツに縫い止めるように指を絡めて。


「…ハッピーバレンタイン」


囁くような音声を合図に、ゆっくりと額を合わせる。
銀に反射する白い髪が顔に掛かるのも気にせずに、なぎゅはそっと目を伏せた。










訪れるであろう、チョコレートよりも甘い口付けを期待しながら。


























ところでさ。

ティベインが空の皿をふらふらさせる。
「どうしてこのケーキ、甘く作らないのかな」
ガトーショコラとはいえ、ここの同居人はなぎゅの実妹であるぼあを始め、甘い物好きな人種が多い。
全員が食べられるように、と配慮してもこれは少々甘さが控えめすぎる、とティベインは不思議そうに欠けたホールケーキを睨んだ。
そんなティベインに、ヤティマとぼあはきょとんと顔を合わせる。




そりゃ、だって


「”いちばん”に食べてもらう為には、これが最善の方法でしょう?」


「あー……」



解ってしまった。

家族サービスなのだと思っていた。
けれども違う。

文字通り、家族に”サービス”なのだ。
有り体に言ってしまえば、お零れと言うソレ。
意識的であれ無意識的であれ、もう食べて貰いたい人は限定されていた訳で。


そうだよね、彼は甘い物苦手だもんね。
そんな人に食べて貰うなら………うん、そりゃそうだ。

辿り着いてしまえば、納得するしかない回答を得て、ティベインは一人うんうんと頷いた。
勝手に自己完結している様のティベインに、ぼあは頭の上にクエスチョンマークを浮かべる。

「さて、片付けましょうか」

突然ヤティマが立ち上がる。
あたしも手伝う!とぼあが勢いよく手を挙げて、キッチンへと入り。
その後ろ姿を目で追って、ティベインが尋ねた。

「あれ、でもぎゅんくん片付けなくてもいいって」
「もう戻って来ないでしょう」



戻って来れない、が正しいかしら。



悪びれもせずにしれっとそう言い放って。
ぽかんと口を開けたティベインを尻目にヤティマはケーキナイフと余ったケーキを持ってキッチンへと姿を消す。

「ぼあ、テーブル拭くのお願い出来る?」
「うん、任せてっ」
「ティー、お皿こっちに持ってきて貰えないかしら」
「あ、了解っ」





今日は2月14日、バレンタインデー。
僅かにチョコレートとクリームの残骸が残る皿たちに目を落とす。
きっと恋人たちにとっては、こんなお菓子の甘さなどジャブ程度のモノなのだろう。

ティベインは皿を前にぽん、と手を合わせる。













「ゴチソウサマでした」







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2008.02.22 20:22 | 創作物展示 | TB(-) | コメント(0) |












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